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研究報告Report

ポインティング手法の評価実験における速さと正確さへのバイアスが評価結果に与える影響


Journal: 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)

Volume:2022-HCI-199

Number:37

Pages:1-8

Source URL:http://id.nii.ac.jp/1001/00219052/


ISSN:2188-8760


Published:


Keywords:ポインティング


Abstract

多くのポインティング手法の評価実験ではできるだけ速く正確にタスクを行うように指示される.速さと正確さはトレードオフの関係にあるため,それぞれにどれだけの重みを置くかは参加者にゆだねられてしまう.例えば,エラーしにくいポインティング手法を提案して評価実験をする場合,正確さに重きを置く参加者が多いと,従来手法との差が出ない可能性がある.本稿では,速さと正確さに対するバイアスがポインティング手法の評価結果へ与える影響を調査した.ニュートラル,速さ重視,正確さ重視の 3 種類のバイアスでポインティングタスクを行う実験を,十字カーソルとバブルカーソルの 2 種類のカーソルで実施した.結果,バイアスとカーソルの間に交互作用がみられ,バイアスが正確さ重視になることでカーソル間のエラー率の差が小さくなることがわかった.このことから,速さと正確さに対するバイアスが評価結果に影響を与える可能性が示唆された.一方で,正確さ重視においてもバブルカーソルの方が十字カーソルよりも有意にエラー率が低く,バブルカーソルはバイアスによらず有効な手法であると示された.ポインティング手法の評価実験において,複数のバイアスを条件に含めてタスクを行うことで,多彩な状況(たとえば,ユーザが確実にエラーをせずにボタンを選択したい状況)を考慮した評価が行えると考えられる.